2010年7月15日木曜日

SmallLuxGPUをblender2.5で使う方法

SmallLuxGPUはengine_render_smallluxgpu.pyというエクスポータスクリプトを追加すると
blender2.5系から外部レンダラとして利用できるらしいのでやってみました。

が、いつものお約束ですがいろいろと分かりづらいところもあったのでインストールから
シーンの設定、レンダリングするまでをまとめてみました。


・準備する物

今回は下記のバージョンのもので試しています。
SmallLuxGPUおよびエクスポータは公式フォーラムのDevelopment->Core Engineの
カテゴリで配布されていますがフォーラムのメンバー登録が必要。
エクスポータの対応はBlender2.5 rev.29905より新しいもの、とのことなので要確認。

1. SmallLuxGPU v1.6beta1
2. engine_render_smallluxgpu.py (v0.62test plugin for SLG) v1.6beta2
3. blender2.52.5 rev.30288

OSは64bit版Ubuntu10.04を使用しています。Mac OSXでも以下と同様の手順でOKかと。
Windowsは設定するパスを適宜読み替えてもられば多分そんなに手順自体は相違ないはず。


・SmallLuxGPUのインストール

まずはSmallLuxGPU単体で適切に動作するようにインストールします。
が、その辺は以前の記事を参照で省略。


・エクスポータスクリプトのインストール

最近スクリプトをインストールするフォルダ構成に変更があったようですが、とりあえず
blenderのインストール先の./2.52/scripts/ioにengine_render_smallluxgpu.pyをコピー。
以前のフォルダ構成では./.blender/scripts/ioに相当する感じです。


・blenderの起動と設定

SmallLuxGPUをblender2.5から使用するには端末エミュレータからコマンドラインでblenderを
起動する必要があります。

アプリケーションメニューや実行ファイルのクリックでblenderを起動した場合は選択可能な
レンダラのリストにSmallLuxGPUは表示されるものの起動できずレンダができません。
なんとなくSmallLuxGPUに必要な環境変数が渡ってないのが原因ぽい感じなので
適当なバッチファイルを作っておけば対応できそうな気もします。

が、面倒なので今回はおとなしく端末エミュレータから起動します。
起動したら使用するレンダラを変更。メニューのリストからSmallLuxGPUを選択しておきます。




・シーンの準備

使用するレンダラがSmallLuxGPUになっていることを確認したらシーンの準備をしていきます。

デフォルトではblenderを起動するとシーンに存在するオブジェクトはメッシュキューブと
ライト、カメラだけの下図のような状態になっているはずです。




まずはデフォルトのライトを削除して、新規にSunライトを追加します。
普段ならばライトのプロパティでライトの種類を変更できますがSmallLuxGPUが選択されて
いると種類の変更ができないようなので削除&新規追加で。
で、新規に追加したSunライトのプロパティでSkyのチェックボックスを選択しておきます。
こんな感じになってればOK。




・レンダの設定

シーンの準備が終わったらレンダの設定です。
Renderプロパティの中にSmallLuxGPU Optionsという項目があるかと思います。
そこの上2ヶ所、SmallLuxGPUの実行ファイルのパスとエクスポートしたシーンを保存する
場所を指定する必要があります。




で、ここが注意が必要なんですが、いつもの様にフォルダ選択の画面からそれぞれのパスを
選択すると相対パスとして値が設定されます。

が、実際には絶対パスでないと正しくSmallLuxGPUが起動しないという罠だったりします。
なので
実行ファイルパス://bin/SmallLuxGPU/slg
エクスポート先://Desktop
という感じになっているのを
実行ファイルパス:/home/taro/bin/SmallLuxGPU/slg
エクスポート先:/home/taro/Desktop
という具合に手作業で修正します。
エクスポートされたファイルは指定したパスの場所にScene Name:で設定した名称のフォルダが
作成されその中に一式が保存されます。Scene Name:のデフォルトはtestsceneです。

これで設定は終了。


・レンダしてみる

ここまで終われば後はいつも通りImageのボタンを押すなりF12キーを叩くなりしてレンダ開始。
設定に問題が無ければ下図のようにSmallLuxGPUが起動するはずです。




hキーでヘルプ表示切り替え、マウスのドラッグでカメラの移動とズームができます。
これでblender2.5からSmallLuxGPUが使えるようになりました。

上のだけだとあまりにさみしいので適当にオブジェクト追加してレンダしてみた。
レンダ時間は約1分。



各種オプションの設定がまだよくわからん・・・。

SmallLuxGPUは開発者向けのサンプルやテストという位置づけなので、今のところ利用可能な
マテリアルが少なかったり、どんな環境でも安定して動作するというわけではありません。
が、今回の結果を見るかぎりではSmallLuxGPUでの成果を元に、今後開発がすすむであろう
LuxRender v0.8には期待せざるを得ないという感じです。

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